教務部長からの一言
気づかせる教育
問題の意味を理解する力、問題の言葉から考えられる知識を頭の引き出しから出す力、引き出した知識を組み合わせて問題を解く力。この3つの力を付けるのが「気づかせる教育」です。
「この問題が出来るか」が大切なのではなく、そのような問題が出たときに、自分で考えを作って解けるかが大切です。
~生徒のみなさんへ~
テストのときには、お父さんもお母さんも友達も塾の先生も、何の役にも立ちません。頼りになるのは自分だけです。難しい問題があったとき、努力をしてきて考える力のある自分と、あまり勉強をしていなくて考える力のない自分と、どっちが頼りになりますか?困ったときに頼りになる自分になりましょう。
9月20日(水)更新
高校生が大学入試で面接をするのでその対策をしています。その生徒は幼児教育の道に進もうとしていて、そのための学部を受験します。面接練習の中で「子どもに寄り添う」と言ったので、私はどうすることが寄り添うことかを聞きました。「寄り添う」ということが大切だとわかっていても、どうすることがそうすることかをあまり考えないでいます。答えに詰まっていたので私の話をしました。その日の私の担当は小1から高3まででした。私はいつもいろいろな年齢の子が今どんなことに興味を持ってどんなことを考えているか、アンテナを張っています。そのうえで、生徒と接するときそれぞれの生徒の年齢まで自分を下げます。その子の状況も意識して一旦その子になったつもりで考えて、それから先生という立場で何かをすれば、それが寄り添うことだと思っています。
9月13日(水)更新
国語の授業をしていたら、「柿をもいでくる」という表現があり、生徒からどういう意味か質問をされました。生活の中に柿の木があれば、「もいで食べる」という言葉を使うかもしれませんが、そんなことがほとんどない街の暮らしでは、使わない言葉になってしまっています。「ちぎるように取る」という意味で、「もぎたて果実」とか、「腕がもぎれそう」などという表現で使われたりもします。国語力を上げようとすれば、知らない言葉も知っていく必要があります。読書によって知っていくという方法もありますが、もっと強制的に知る方法として私が中学高校の時にしていたことは、寝る時に国語辞典を見ることです。ぱっと開いたページで目についた言葉の意味を見たら、また別のページを開きます。こんなことを毎日6年間やり続けてぼろぼろになった国語辞典の写真も載せておきます。
9月6日(水)更新
「宇宙人の絵をかいて」と言われたとします。おそらく、それぞれが思い思いの宇宙人を描くでしょう。顔や手足が奇妙な形をしているかもしれないし、虫のような形を描く人もいるかもしれません。では、これを保育園の2歳児の教室に行ってしたとしたらどうでしょうか。何も描けない子供たちがたくさんいると思います。それは、「宇宙人」が何かを知らないからです。人は、知らないことは描くことも想像することもできません。「知っている。」ということが出来るかどうかを分けていきます。自分を何とかしたければ、いろんなことを知ることです。知ろうとすることです。もし、「どうせ自分には、なれる職業なんてないし。」と思っている人がいたら言いたい。「そう言えるほど、職業を知ってるの?」
8月30日(水)更新
評論文の学習を高校生としていて、「私は私の意識の内に自閉し、私の意識の外にある外界と他我が完全に消え去ることになる。」という文章の意味を考えてもらいました。これは、「人は、自分が意識していることを世界だと思う(思うしかない)ので、自分の意識の外にある世界は消えてしまう(ない)。」ということを表現しています。なかなか感覚的に理解することが難しそうだったので、「ホンジェラスの朝市」と突然私が言いました。当然生徒は「えっ?何言ってるの?」という顔をしました。ホンジェラスというのは、北アメリカ大陸と南アメリカ大陸を結ぶ細くなった所にある国の名前です。「ホンジェラスって言われる瞬間まで、世界の中にホンジェラスって存在してなかったやろー。」と言うとどういうことかわかってもらえました。
8月24日(木)更新
お盆休み中に以前担当していた生徒と会うことがありました。その生徒は小さい時から役者になりたいという夢を持っていましたが、高校を卒業してから、大阪の商業系の大学に進学しました。ただ、心の中にもやもやと残っていた夢を捨てられなくて、いきなり東京にオーディションを受けに行きました。関係者の目に留まり、役者になるための学校に入ることを勧められ、大学を1年間休学して去年の9月に東京に行きました。東京の学校では、歌、ダンス、台本を週に3本覚えること、映画を週に12本見てレポートを提出すること、パフォーマンスすることなどかなり厳しいスケジュールで、そのうえに深夜22:00から翌朝6:00までのバイトで、大変だったようです。先月、卒業を前にして芸能事務所がたくさん集まった中でのオーディションがあって、その生徒は30社から声がかかったようで、休学中の大学をどうするかという相談でした。夢を現実にする過程を見させてもらいました。
8月9日(水)更新
だれかに勉強を教えるという行為は、ワークをする以上に勉強になります。ワークなら、やっとの思いで出来たり、なんとなくこうかなあと思ったりしたレベルでも、答えが合っていれば一応出来たことになります。でも、それではテストでも出来るとは言い切れません。もし人に教えるとなれば、どんな考え方をするか、なぜそうなのかを順序だてて言えて、質問にも答えられなければなりません。深く理解しておくことが必要になります。このことを自分の勉強に取り入れましょう。「もし人に教えるとしたら」という学習です。水の電気分解の説明ができる。織田信長について教科書にあることは話せる。どうしてその式が作れて、その後の計算方法がどうかも言える。こんなふうになることが勉強だと思いましょう。
8月2日(水)更新
夏休みの間に、学習に関わる実験をほしいことがあります。算数か数学の計算問題を用意して下さい。難しすぎない問題を10問くらいが最適です。用意が出来たら、テストだと思って集中してやってみましょう。そのとき、何分何秒という正確さで時間を測っておいて下さい。次に、それと同じ問題を2週間くらいたってからもう1度やってみます。2週間くらい間を置くのは、1回目の計算の記憶がなくなったころにしてほしいからです。そして、2回目も時間を測ってするのですが、今度は出来るだけ急いで「時間がない」と思いながらやってみましょう。1回目よりどれくらい時間短縮になるか、正確さはどうかがポイントです。実際のテストで「やばい、時間がない!急げ!」となったとき、どれくらいの正確さでどれくらい時間短縮ができるのか、本当のところを知っておく実験です。
7月27日(木)更新
バッキンガム ケンジントン アルハンブラ バチカン ジャイマンデル宮殿 モンテチトーリオ カルロス ベネチア シントラ パラッツォファルネーゼ・・・これは“水曜日のカンパネラ”という音楽ユニットの「バッキンガム」という曲の歌詞の一部です。曲の途中には、35度39分44.72秒 139度35分24.89秒 などという数字も出てきます。最初に聞いたとき、よくこんなにも意味のないような言葉の羅列をボーカルの人は覚えたなあと感心しました。そしてその秘密はリズムにあると思いました。ただ棒読みしたのでは覚えられそうにありませんが、リズムに乗せれば覚えられます。勉強をしていて、だらだらと覚えなければならないものが出てきたら、勝手にリズムを作って言ってみましょう。覚えやすくなるはずです。
7月19日(水)更新
「考える人と考えない人の違いは何だろう?」という問いかけの答えはすでにこの文章の中にあります。この文章は考えている人の文章で、なぜこの人は考えたのかというと「何だろう?」と思ったからです。「何だろう」とか「なんで」と思うことが、考える時の最初の1歩です。表面だけを見て「わかった」と納得してしまえば、その人にとっては見えている表面だけがそのことのすべてになります。「なんで」と思った人は、表面に隠れて見えない何かに気づけたり本当のことがわかったりします。夏休みです。時間はあります。いつもなら素通りしてしまうことでも、「なんで」と思って考えてみましょう。面白いことに気づくかもしれません。
7月12日(水)更新
ダンスができる人はダンスを通して人と知り合うことになります。手話ができる人は手話を通して人と知り合うことになります。できなければ知り合うはずのない人と「できる」という理由で知り合うことができます。ダンスができたり手話ができたりすることは、それ自体が素晴らしいことですが、そのことでたくさんの人と知り合えるというのも、とても大切なことです。自分では思いつくことがなかったことに気づかせてくれたり、自分はどうしていったらいいのかを考えさせてくれたりします。その人は、人生に関わる人かもしれません。夏休みです。勉強をして、できることも増やして、たくさんの人と知り合える自分を作りましょう。
7月5日(水)更新
ベトナムからの留学生と知り合いました。電気の回路図を難しそうな顔で見ていました。高校の物理基礎で習うくらいの内容の回路図でした。直列と並列が少し複雑に組み合わされているので、確かに難しそうでしたが、難しさのポイントはそこではありませんでした。説明が全部日本語で書いてあったことです。学ぶ内容が難しいのに、それを日本語で学んでいる彼らの大変さは簡単に想像できます。以前、京大にコンピューターについて学びに来ていた留学生が、小学校の漢字ドリルで勉強していたのを思い出しました。8時50分から3時50分まで学校があって、夜中に工場でアルバイトをしているそうです。「えらいねー」と言うと、「えらくはありません。あたりまえです。」と言っていました。本当に当たり前だという口振りでした。「がんばって!」と思いました。
6月28日(水)更新
京友禅や友禅染という言葉を聞いたことがあるでしょうか。京都の伝統工芸のひとつです。何色もある染料を混ぜて色を作り染めるのですが、染めた後の「蒸し」の工程で色は発色し鮮やかになります。例えば朱色を作るとき、先に黄色を入れて作った朱色とそうでない朱色では、蒸す前は同じに見えても発色の仕方が変わります。黄色の強い朱色になってしまって「なんか違うな」と思ったら、その原因である黄色を入れるタイミングを変えなければなりません。ところが、なんか違うと思ってもその原因が何かを知らなければ、思っている色を作ることは出来ません。思っていた結果にならなかったとき、やらなければならないのは原因を知ることです。そしてその原因に対応することが結果を変えるということです。
6月22日(木)更新
「先生は社会の勉強をどうやっていましたか?」と聞かれました。ノートはどうしていたかとか、ワークはどうしていたかという質問です。でも私が中高生のときワークもノート提出もなかったので、ワークやノートをどうしていたかという質問に答えることはできません。代わりに私がしていた勉強法を話しました。発想の原点は「ワークがなくても、教科書を全部覚えれば、ワークをやった以上の力がつく。」ということです。まず今日覚えようと思う教科書を読んで何のことか理解をしていきます。理解ができたら覚えようとして、ぶつぶつ自分で自分に言い聞かせていきます。覚えたなと思ったらそれを紙に書いていきます。それを教科書と見比べて、足りなかったところはまた覚えようとします。これを繰り返して、教科書のことをほとんど口で言えたら完成です。
6月14日(水)更新
国語という教科は、日本語が話せる人が物語や説明文の内容理解をしていくことです。教科書の本文を読んで言葉の意味を知ったり、指示語が何を指すかを考えたりしながら学習していきます。英語も、本文が書いてあって、やはり単語の意味を知ったりtheyやitが何を指しているのかを考えたりしながら学習するので、国語と英語は同じような教科だと思っています。でも、最初のところが違います。多くの生徒は、英語が話せない人たちか、話すのが苦手な生徒です。中1の生徒に、突然Can you study English?と言ってみました。その生徒は、No, I can’t.と手を広げながら答えてくれました。いい感じです。ほんの短いフレーズでいいので、話せる状況を作りながら英語も学習できるといいです。
6月7日(水)更新
「普通」って何でしょうか。休みの日はごろごろしている人にとっては、それが「休みの日の普通」。家に帰ると必ず筋トレをする人にとって、「筋トレは普通」。学校から帰るとまず宿題をする人はそれが普通だし、野菜しか食べない人にとってはそれが普通です。「普通」というのは、その人が普段当たり前のようにしていることで、ですから、「普通」は人によって様々です。そして、その「普通」がその人を作り上げています。自分を変えようと思ったとき、特別に何かをしようとしてもうまくいかなかったり続かなかったりします。「特別」なことは脳も体も疲れるからです。自分を変えたかったら、「普通」を変えましょう。その人の「普通」がその人を表します。
5月31日(水)更新
「覚える」ということは「脳に残る」ということです。ですから、覚えるためのノートというのは、脳に残りやすいノートということになります。一番おすすめなのは「メモリーツリー」という書き方です。例えば、「織田信長」についてまとめようとするとき、織田信長をノートの中央に書いたら、それに関連する「豊臣秀吉・鉄砲・楽市楽座」のようなワードを周りに書いていきます。さらにそのワードの説明や関連することを書き足していきます。線を延ばしたり、絵をかいたりするのも効果的です。短文やワードで構成されていると視覚的に脳に残りやすく、「ノートの右上のあたりに書いてあった。」というような思い出し方さえできます。学校提出用には向かないかもしれません。自主学習としてやってみてください。漫画風に中学歴史をノートまとめした生徒もいます。ノートを紹介できたらと思います。
漫画風の一例です。
画像をクリックすると拡大されます。
5月24日(水)更新
本来、覚えるための手段であるはずのノートづくりが、ノートを作ることが目的になってしまった原因は、学校の「ノート提出」という課題だと思っています。「課題提出」というのは手段ではなくて目的です。学校が「ノート」を目的と位置付けてしまったので、いつの間にか、ノートを作ることを覚えるための手段だと思わなくなってしまいました。ある生徒が提出ノートを見せてくれましたが、B判定とされていました。十分よく出来たノートに見えましたが、「これが足りない」「あれがあれば」ということを先生から言われたそうです。つまりその生徒は、評価をされるためのノートを作ることになります。どんどんノートづくりが目的化されていきます。では、具体的にどうすればいいかは、次回書くことにします。
5月17日(水)更新
社会のノートを作りたいけど、どんなふうにまとめていったらいいのかという質問を受けました。よくあるのは重要語句を書いて、その説明を文章にしていく方法です。大事と思う所にはマーカーでラインを引いたりします。でもそれは本当に自分のためになると思ってしているのでしょうか。ノートを作ることが目的になって、ノートが出来たら勉強が出来たと思ってしまっていないでしょうか。「どんなことを書いたの?」と聞いても答えられない人がいます。ノートを書く作業に一生懸命だった人です。本当に大切なのは、自分がわかって覚えられることです。ノートはそのための一つの手段なだけです。覚えることとノートの関りについて、次回書くことにします。
5月10日(水)更新
学校の先生が自分に合わないことや、クラスの雰囲気が思っていたのとは違うことなど生徒から話を聞きます。気持ちがしっくりこないのでなかなか勉強に前向きになれないでいるようです。そう思う気持ちはわかるのですが、「影響を受けてるなー」とも思います。そんな先生やクラスのせいで自分がやるべきことが出来ていないなんて、もったいないです。先生やクラスのことは切り離して、自分がやるべきことをやって、できる頭を作っていきましょう。1度賢くなった頭は、だれからも影響を受けません。5+3=8と分かった頭は、嫌なことがあったからといって5+3=6になったりはしません。勉強をして、できる頭にしてしまいましょう。賢くなった頭はだれからも邪魔されません。
4月26日(水)更新
大学入試のための国語の授業をしていて漢字の話になったので、私が中学の時にしていたことを話しました。私は漢字ひとつひとつの読みと意味とその漢字を使った主な熟語を毎日いくつか調べて書いていました。文章を読んでいて知らない熟語があったときに、漢字そのものの意味から熟語の意味を推測できれば便利だと考えたからです。先日その生徒にしてもらっていた国語で、空欄に当てはまる言葉を考える問題があり、分からなくて困っていました。本文中に関連づいた言葉として「概念」とあったので、「概」ってどういう意味かを聞くと「おおむね」と答えてくれました。じゃあ、空欄に入る言葉は「おおむね」という意味を持っていることになるねーと言うと、すぐに「抽象的」という正解にたどり着きました。ひとつの漢字の意味から答えが出せて生徒は笑っていました。
4月19日(水)更新
「ゲームのことで友達がもめてるのを見てた。」と生徒が言いました。この生徒が見ているのは「スマホ」です。「友達」というのは、オンラインゲームで知り合った24歳から小学生までの人たちで、会ったことがない人たちです。ゲームのことでその人たちが言い争っているのをスマホで見ていたようです。争っている人たちは、会ったこともない人に自分の正しさを主張しているので、いつまでたっても解決はしないということでした。「書き込み」という手段で相手を批判するということが日常的に行われていて、そのような人は相手の事情や状況にお構いなしに自分の正しさを主張します。もっと生身の体験をたくさんして、そこから人を認めることや優しさが育ってくれたらと思います。
4月12日(水)更新
入学や進級があり、新しいクラスや担任の先生について、たくさんの生徒が話してくれました。「良かった」という生徒もいれば、「終わった」と言った生徒もいます。何人か友達できたというのを聞くとホッとします。みんなうまく新しいクラスでやっていけるようにと思います。新しい環境でうまくやっていくためにとりあえず必要なことは、相手の価値観を認めることです。何についても価値観は人によって違います。「人はそれぞれ違う」ということが、コミュニケーションの大前提です。その違いを、「そうなんやー」とか「そうだよねー」というように、力を抜いて認めてあげることが出来たらうまくいきます。
4月5日(水)更新
以前担当していた生徒から、看護師の国家試験に合格したというLINEが届きました。数学が大嫌いな生徒で、ずっと「いややー」と言いながらやっていました。高3のとき、数列の漸化式の問題が出来ていたので、「おっ!できたやん。」と言うと、返ってきた言葉が、「いやすぎて覚えた!」でした。その生徒は、どれだけいやでも、間違っても、「もういややー」と言いながらもやってくれました。「またこれや。」と言いながらもやって、そして出てきた言葉が「いやすぎて覚えた!」です。私はこの生徒に数学を好きになってほしいと思ったことはありません。「嫌いなままでいいよ。」と思いながら見守っていました。どれだけいやでも逃げないでやる姿を見せられたら、応援しないわけにはいきません。
3月22日(水)更新
桜が咲き始めて、いよいよ春です。もうすぐ入学や進級の季節です。それぞれの生徒が新しいステージで羽ばたいてくれたらと思っています。希望を持てること、明日に期待できることはとても幸せなことです。でも、なかなかそうはならないで、不安を抱えている生徒もいます。4月から中学生になる生徒は、学校の先生が怖かったらどうしようという話をしてくれました。小学校で怖い先生がいて、トラウマになってしまったようです。中3になる生徒は中2で嫌なことがあったので、クラス替えになった後どうなるか心配なようで、どうしたらいいのかと話してくれました。私に出来ることは、考え方や気持ちの持ち方を言ってあげるくらいしかありません。春を楽しみにしている生徒もいれば不安に思っている生徒もいることをわかってあげて下さい。
3月15日(水)更新
私は子供のころ、田んぼと山しかないようなところで育ちました。そんな田舎だったのに、家には顕微鏡がありました。そして顕微鏡の使い方を覚えると、いろんなものをのぞいてみました。鼻血が出たときその血を顕微鏡で見て、血液はつぶつぶで出来ていることを知りました。蚊の足先がうろこのようになっているのを見て、だからいろんなところに留まっていられるんだと思いました。私が、見えないものを見ようとするようになったり、どんなことにも理由があると思うようになったのは、この小学生のころの経験があったからだと思っています。人の気持ちも見えないという点で同じです。でも、気持ちをわかろうと思ってその人を見ているとだんだんわかってきます。人を思いやるということは、見えないものを見ようとすることだと思います。
3月8日(水)更新
勉強のことや友達のこと、ほかにもいろいろなことで「あー、こうしとけばよかった。」「もし、こうしていれば。」と思います。でも、いくら考えても過去を変えることは出来ません。反省は大切ですが、変えることが出来ない過去を考え続けるのは苦しいだけです。それよりも、誰でも変えることができる未来を考えましょう。未来が大げさなら明日のことでもいいです。きのうの自分じゃなく明日の自分。「明日はこうしよう。」「これからはこうしよう。」こう考えることが希望です。そして、希望は人を明るくするし、明るくなれば元気になります。もうすぐ新しい学年や新しい学校生活が始まります。新しい自分の始まりです。
3月1日(水)更新
3月13日から新型コロナウイルス感染症についてのマスクの着用が個人の判断に任せられることになります。それに伴って、明塾でも職員や生徒さんのマスクの着用はそれぞれの判断に任せることになります。マスクはしてきてもいいし、しなくてもいいということです。ただし、咳の出る症状がある人は、マナーとしてマスクをするようにお願いします。また、新型コロナがインフルエンザと同じ扱いになるのは5月8日からです。それまでは感染者はもちろん濃厚接触者も塾を休まなければいけないことは続きます。みなさん、感染しないように気をつけましょう。
2月22日(水)更新
今日は公立高校前期選抜の合格発表の日です。合格したみなさん、おめでとうございます。みんなが合格していてくれたらと思いますが、倍率がなかなか厳しいので難しいところです。合格とはならなかったみなさん、気持ちを切り替えていきましょう。中期選抜まで14日間です。がっかりしている時間はありません。“えいっ!”という気持ちで、無理やりでも気持ちを切り替えて前を向きましょう。今出来ることは合格を目指して勉強することだけです。“絶対合格してやる”という強い気持ちで14日間を過ごして下さい。今苦しいのは最後に笑うためです。最後に笑うためならなんだってするという気持ちで、頑張りましょう。
2月15日(水)更新
高校入試は、先日私立が終わり明日は公立の前期選抜です。共通検査、独自検査、作文、面接といろいろあります。生徒によって受験の仕方はいろいろですが、どの生徒もこれまでやってきた力を出し切ってくれることを願っています。授業をしていると、生徒の不安や緊張が伝わってきます。言葉には出さなくても、みんなドキドキしています。何とかしてあげたくても、私に出来ることは解き方や気づき方を教えることだけです。緊張やドキドキは自分で乗り越えなくてはなりません。受験は自分との戦いだなと思わされる場面です。みんなこれまで頑張ってきた自分を信じて戦ってきてほしいと思います。
2月8日(水)更新
先日の日曜日、京セラ美術館に美大の卒展を見に行ってきました。私が中2から高校を卒業するまで担当していた生徒の卒業制作展です。その子は染織が好きな子で、昨年は自分で繭から糸を紡いで、その糸を木の実などを採って草木染をして、手織りで作品を作りました。今年はどうかなと思いながら行きましたが、作品と彼女のコメントを見て、涙が出そうになりました。そのコメントの抜粋です。「私は糸が捨てられません。糸の繊維にまで愛着が湧いてきます。作品に使った糸も試作に使った糸もすべて残していました。卒業制作では、4年間の集大成として残していた糸たちをほぐし合わせ、紡ぎ直して作品を制作しました。4年間があったから生まれた『私だけの糸』をぜひ、繊維まで見てください。」糸を残していることは知っていましたが、まさかその糸で卒業制作をするとは思ってもいませんでした。私の想像をはるかに超えたこの子の思いに感動させられました。
2月1日(水)更新
ずーっと昔、私が少年野球の指導者をしていた時、子供たちに言っていたことは、「動ける人は動く、歩ける人は歩く、走れる人は走る」です。人はそれぞれ持っている力が違います。ですから、出来ることや出来ないことはそれぞれ違います。みんなが同じじゃなくていい。ただ、みんなが持っている力を、それぞれ精一杯出してほしい。そう思って言っていました。走れるのに走らない。歩けるのに歩かない。動けるのに動かない。これでは本当の自分と向き合っていないし、自分を表現したことにはなりません。自分に出来ることだからそれをする。なまけるわけでもなく、無理をするわけでもない。自然にそれが出来てほしいと思っています。
1月25日(水)更新
昨日の夕方から夜にかけての雪は大変でした。前日からニュースでは伝えられていましたが、4時ごろは雪の気配はなくて油断していました。5時半ごろ、生徒の「雪、すごいことになってる」という声で外を見ると、真っ白に積もっていました。急いで生徒たちに連絡をして、7時以降の授業は中止することができました。今回のような雪だけでなく暴風や大雨の時でも、塾に行くのが怖いな、心配だなというときは、生徒さんの方から休むと言っていただいても大丈夫です。安全を第一に考えましょう。
1月18日(水)更新
練習で出来ないことは、実践でも出来ません。ですから、実践を想定した練習がとても大事です。テストも同じで、例えば試験時間が50分なのに40分しか集中出来なかったら、力を発揮することも出来ません。勉強の内容も、勉強する時間も、本番を想定したことをしましょう。どれだけ面倒でも、テストに出ることを練習で出来るようにしておかなくては結果は出せません。勉強を頑張ったと言っても、それがテストに出るようなものでなければ点数にはつながりません。20分で疲れたと言っているようではだめです。これが受験となればなおさらです。現実をしっかり見て、それに対応したことをやっていきましょう。
1月11日(水)更新
私が中学生の時に覚えるためにしていた勉強法です。まず、覚えようとすることを、何も見ないで言えるようにします。それが無理な時は覚えたいことを小さなメモに書いてポケットに入れておきます。そしたらそれを、1日かけて言い続けます。朝言って、通学途中で言って、昼言って、下校途中も言って、夜も言います。1日中言い続けると、口が勝手に言うようになります。いちいち頭で考えなくても口が動きます。机に向かって勉強しているくらいの時間では、口が勝手に動くようにはなりません。本当に何かを覚えようとするなら、そうなるための強い意志がいります。めんどくさいことでもする覚悟がいります。
1月4日(水)更新
明けましておめでとうございます。今年もみなさんに沢山いい事がありますようにと願っています。・・・お正月ですから、いろいろな所で「今年は良い年になりますように。」と聞きました。本当にその通りです。ただ、「今年」というと大きすぎる話なので、話をとても小さくして、「明日は良い日になりますように。」と考えてみました。明日ならだれもが具体的にイメージ出来ます。そして、明日を楽しみにして今日眠ることが出来たら幸せだなあと思いました。その逆に明日に心配な事があって、明日になるのが嫌だなあと思ってしまうのはしんどいことです。もし、明日の心配な事のために今日準備が出来るなら、精一杯の準備をしておきましょう。いい準備が出来れば、心配だったことも楽しみに変わるかもしれません。
12月28日(水)更新
今日で今年の授業は終わりです。つぎは、来年の1月4日からです。今年1年ありがとうございました。生徒一人一人に合わせた指導を心がけてやってきましたが、来年も一層努力をして、みなさんに満足していただける授業をしていきたいと思います。年末年始、忙しいこともあるかと思いますが、学校の課題や自分の学習としてやるべきことは、しっかりとやっておいて下さい。来年もまた、みなさんと一緒に勉強が出来ることを楽しみにしています。みなさん、よいお年をお迎えください。
12月21日(水)更新
今日の授業でわかったり出来たりしたことが、1週間後でも覚えていたり出来たりするとは限りません。ましてや数か月後でもそうであるためには強い意志がいります。覚えておこう!出来るようにしよう!という意志です。その意志を持った人は、忘れないようにときどき見て確認したり、今出来るかどうかやってみようとしたりします。そしてこのことを努力と言います。今日の授業で出来たことを素直に喜ぶことはいいことです。でもそれで出来るようになったと思い込んではいけません。知識として定着するまで、何回でも努力して、自分の脳にしみ込ませていきましょう。
12月14日(水)更新
用事をしながら、ときどき窓から見える空を見ていました。灰色の雲が見えていたのに、白い雲と青い空になっていました。限られた空間の空は、「空だって変化してるんだよなー」と強く思わせてくれました。もうすぐ世の中は、「来年」という大きな変化を迎えます。本当は、ただ今日が明日になるだけですが、この変化をうまく利用しましょう。自分を変えたいと思っている人。なかなか前へ進めないでいる人。自分一人の意志では変化するのも大変ですが、「おめでとう。おめでとう。」と言っている世の中の力を利用して、明るく前に踏み出してみましょう。しんどいことでも明るく踏み出せたら、うまくいくと思います。
12月8日(木)更新
ピカソという名前を聞けば、多くの人がピカソの描いた絵を思い出すと思います。有名な絵は、前を向いているのか横を向いているのか分からないような、幼稚園の子でも描くかもしれないような絵です。ところが、ピカソの絵の最高額は215億円です。当たり前ですが、幼稚園の子が描いた絵にこの値段はつきません。ピカソは、11歳で美術学校に入学すると、10代のころにたくさんの名画の模写をして絵画の基礎を身につけています。十分な基礎の上に才能が重なって、晩年の名画につながっています。手っ取り早く何かを身につけて、とりあえずうまくいくということはあるかもしれません。でもそれは短い時間でだめになったりもします。しっかりと学習して基本の引き出しをたくさん作って、いろんなことに対応できる力をつけましょう。
11月24日(木)更新
期末テストの真っ最中です。中3の国語は、万葉集・古今和歌集・新古今和歌集や奥の細道や論語が範囲です。英語の範囲がユニット2つ分の学校もあります。社会の公民では政治や経済が範囲になっていて、聞いたことのない言葉だらけで大変です。生徒たちからは、「どうやったら覚えられるの?」と聞かれます。覚えるための魔法でもあるならいいのですが、簡単に覚えられる方法は残念ながらありません。「意味を理解してイメージして覚えようとする」という作業を何回も繰り返すしかありません。「今日、これを覚えよう」と思ったら、それを朝言って、昼も言って、夜も言って、1日中言うことです。その努力が出来るかどうかです。
11月16日(水)更新
当たり前ですが、テストでは問題が出来れば〇、出来なければ×になります。とてもはっきりした状況です。ところが、テスト勉強となると、「出来ると思う」という中途半端な状況が成り立ってしまいます。「思う」などという中途半端な理解は、テストでは役に立ちません。出来るか出来ないかです。だったら、テスト勉強もリアルに自分と向き合いましょう。本当にやってみて、出来たら喜べばいいし、出来なければ出来るまでやればいいです。全部を「出来ると思う」で片づけてしまえば、テストが返ってきたときに「あれ?もっと出来ると思ってたんだけどなあ。」ということになります。
11月9日(水)更新
1000円のものを買いたかったら1000円を払うしかありません。500円しか払いたくないと言うのなら買うことはできません。100点を取りたかったら100点を取れるだけのことをしなければなりません。50点分のことしかしたくないと言うのなら100点は取れません。どうにかなりたかったら、そうなるためのことをするしかありません。そんなことは分かっているのに、「めんどくさい」「だるい」という感情が邪魔をしてきます。ちょっとしか勉強していないのに、「めんどくさ」と思ってやめてしまう。感情が勉強の邪魔をします。勉強がめんどくさいものなんて最初から分かっています。分かっていてもやらなければなりません。だったらそんな感情は捨ててしまいましょう。
11月2日(水)更新
怪獣や悪い奴らがいて、それを倒す正義の味方がいます。テレビや映画の世界では、悪い奴らがやっつけられてすっきりしたということでいいのですが、私たちの生活の中ではそんな単純ではありません。自分たちと考えや価値観が違う人たちを悪だと思ったとき、自分たちは正義ということになります。そして、正義の名のもとに相手を攻撃します。たとえ自分たちに都合のいい正義だとしても、それが世の中の正義のように錯覚して攻撃します。正義とは、ときにはとても暴力的です。相手を傷つけ倒して正義を貫いたように思いますが、本当にその相手は悪なのでしょうか。自分と誰かの考えや価値観が違うことは普通です。いろいろな人がいるのが世の中です。自分と違う誰かを認めてあげることも正義だと思ってもらえたら、争いは減るのにと思います。
10月26日(水)更新
科学系の番組を見ていたら、「光はなんて遅いんだろう」という表現がありました。当然「えっ!?」と思います。光は世の中で一番速いもので、秒速約30万kmもあります。人類最初の月面着陸をしたというアポロ11号は、約38万km離れた月まで102時間(4日と6時間)かかりましたが、光ならたった1.2秒です。この速さの光を「なんて遅いんだ」と表現したのは、宇宙サイズで速さを考えていたからです。地球から最も近い恒星のケンタウルス座アルファ星までは4.3光年あります。つまり、光の速さでも4.3年かかります。そこで、1番近い恒星でさえ4.3年もかかるなんて「光はなんて遅いんだろう」ということになります。視点を変えてみるおもしろさだと思いました。
10月20日(木)更新
覚えないといけないことがあるとき、絶対に必要なことがあります。“覚えよう”と思う気持ちです。漢字ノートに漢字を書く宿題も、面倒なものとだけ思いながら書けば、書くという作業をしただけで終わりです。「何の漢字を書いたの?」と聞かれても、「覚えてない。」なんてことになります。覚えようと思えば、漢字の形や意味を気にしながら書くことになり、脳にもちゃんと残ってくれます。では、どうすれば覚えようと思う気持ちを持つことが出来るのでしょうか。それは、“覚えないといけない”と思うことです。「明日テストかー。覚えないといけないなー。覚えよう。」こんな感じです。勉強が出来るかどうかには、案外気持ちの問題ということがあります。すべてを破壊してしまう言葉があります。「いいやん、別に。」です。
10月13日(木)更新
中3まで教えていた生徒が、2年半ぶりに会いに来てくれました。勉強が苦手だった生徒です。高3になった今、進むべきことが決まったということで話をしに来てくれました。勉強は苦手でしたが英語は好きな子です。好きな英語をもっと勉強して、将来は関空かホテルで働きたいそうです。・・・中学生の頃は、なりたいものが何かわからなかったり、考えもしなかったりしています。「それでいいや」と思っているし、困りもしません。でも高3になると自分はどうするのかを決める時がきます。そのとき、自分がそこに進める力を持った人でいれたら幸せです。なりたいものが見つかった時なれる自分でいるために、将来の自分を傷つけないために、今やるべきことをやっておきましょう。
10月5日(水)更新
勉強に対する意欲が持てない生徒がいました。「めんどくさい」「だるい」「なんとかなる」その子はそう思っていました。あるとき、新しく知り合った友達と進路の話をしていたら、「そんなん、その成績じゃ無理やん」と、ストレートに言われて、それで目が覚めました。私の授業で「英語をしたい」というので、できるだけわかりやすい英文で学習を始めました。英文を読みながら説明していると、その生徒は涙を浮かべ始めました。私には涙の意味はすぐに分かりましたが説明を続けました。するととうとう涙はこぼれてしまいました。私は、「いいよ、大丈夫だよ。ちょっと間をおこう。」と言って、その子に気持ちを落ち着けてもらいました。涙のわけは、自分は単語がわからないと初めて真剣に感じてしまったことです。私はこの涙を見て、この子のために全力になろうと思いました。
9月28日(水)更新
先日、私が担当していた生徒で今は大学生の女の子が授業終わりの時間に塾に来てくれました。岩手県に農業のアルバイトに行ってきたので、そのお土産を持ってきたということでした。夜行バスで岩手県に行って農場に1週間住み込みで、大根とキャベツの収穫が作業です。キャベツを収穫するときに、専用の刃物でキャベツの付け根をグサッと刺して切るのですが、結構な力がいるらしくて、その子の手を見せてもらうとマメが3つ出来ていて、3つともつぶれていて痛そうでした。当然虫もいて、「手袋さえつけていれば触れるようになった」と言っていました。農場では92歳のおばあちゃんも働いていて面白かったとも言っていました。その子は、これまでもいろいろなアルバイトをしてきていますが、それをふまえて最後に言った言葉は「結局人やな」でした。
9月21日(水)更新
小学校や中学校では運動会や体育祭があり、今はその練習で大変なようです。生徒たちはいろんな話をしてくれます。走るのが遅い子がかわいそうだからという理由で全員リレーがなくなったこと。整列が遅れた子がいてすごく怒られたこと。じゃんけんに負けて応援リーダーになってしまったのがとてもつらいこと。生徒それぞれにいろんな思いがあって、もやもやとした中で練習をしています。中にはそのことが頭の中をぐるぐる回っていて勉強どころではないような生徒もいます。学校のことは私にはどうすることも出来ないので、「そうかー、そうなんやー」と言いながら話だけは聞いてあげるようにしています。
9月14日(水)更新
ハイハイをしていた赤ちゃんがむくっと立ち上がって、ちょっと歩いてしりもちをつく。お父さんお母さんは「歩いたー」と言ってニコニコになる。それにつられて赤ちゃんも笑う。— 生徒たちの勉強もこんな感覚でいいのにと思います。赤ちゃんは、歩けなかったらどうしようとか、どうせ歩けないしなんて思っていません。何回失敗しても、ただ歩きたいから歩こうとします。お父さんお母さんは、たった1・2歩なのに手をたたいて喜んでくれたりします。生徒たちには、失敗を怖がったりやる前から諦めたりしないで何回でもやってほしいし、お父さんお母さんには、子供が出来るようになったことを単純に喜んでもらえたらと思います。そしたらうまくいくんじゃないかと。
9月7日(水)更新
先日、自転車で田んぼの横を走っていて、稲の花を見ました。中1の理科に裸子植物被子植物という学習があって、よく問題に出てくるイネの花です。イネの穂から出るとても小さな白い花で2時間くらいしか咲いていないので、生徒たちのほとんどは見たことがありません。イネは、夏になると籾(もみ)の集まりである穂を出します。でもこのとき籾の中は空っぽです。緑色の籾のカバーが開いておしべとめしべが出て、風によって受粉するとカバーは閉じます。受粉すると籾の中で胚が完成して、光合成によってできたデンプンを籾にためていきます。たくさんデンプンがたまると、それが米になります。生物を学習していろいろな生き物の仕組みを知ると、どんな生物でも「すごいなー」と感心させられます。人間だけがすごいわけじゃないと。
8月18日(木)更新
2学期が始まるとき、ある生徒から夜中にLINEがありました。「先生今起きてますか?」どうしたのか聞くと、「昨日と今日全然夜寝れなくてどうしたらいいですか?」「全然寝れなくてすごく不安な感じで寝れません。」ということでした。夜中でしたが電話が出来るというので話をしました。2学期に対する不安でした。ちょっと話をしたくらいで、不安がなくなるわけではありません。話していると「心臓がバクバクしています。」と言いました。ということは、全身にたくさんの血液が回っている。つまり、体に酸素が多く回りすぎているので細胞が眠れないと考えました。そこで、横を向いて口の前にナイロン袋を当てて寝てみるように言いました。吐いた息を吸えば酸素の量を減らせます。次の日聞くと眠れたそうです。とりあえずよかったのですが、不安の解決が残っています。
8月18日(木)更新
アスリートはよく、「試合に向けてしっかり準備をしていきたい。」と言います。体調管理をし、体力づくりをして、技術を高める練習をします。ではなぜしっかりと準備をしようとするのでしょうか?それは、良い結果を得たいからです。そうです。良い結果を得たいと思うことがすべての始まりです。結果はどうでもいいと思ってしまえば、何の準備も始まりません。心も体も動きません。今の自分より良い結果を出したらいい気分だろうなあと想像して、そうなろうと思ってみましょう。そう思うことで、何をすればいいかを考えることになり、それが準備の始まりになります。もうすぐ2学期です。よい2学期になりますように。
8月10日(水)更新
12日から塾もお盆休みに入ります。6日間の休みです。夏休みの課題を塾の授業でサポートしてもらおうと思っていた生徒が、「えーっ、まじかー。やば。」と言っているのが聞こえました。当てが外れて大変ですが、調べれば出来ることがあれば、頑張って調べながらやって下さい。面倒だし時間もかかりますが、調べることそのものが勉強になります。お盆休みが終わると、あっという間に2学期が始まります。夏休み明けテストや実力テストがある人は、しっかりそのためのことをやっておきましょう。良い準備が出来ていた人に良い結果が生まれます。手を抜けば、抜いただけの結果しか得られません。楽しいこともしながら、しっかり勉強もしておきましょう。
8月3日(水)更新
授業では、いろいろな話をしています。地球が太陽の周りを公転していることを学習したり話題にしたりしたとき、こんなことを話します。「地球が太陽の周りを1年で1周しているっていうことは、半年たつと地球は今見えている太陽の向こう側に行ってるってことやね。外に出て太陽を見たときに、『半年後にはあの太陽の向こう側に自分はいるんやなあ』って思ってみて。」と。太陽までの距離はだいたい1億5000万kmなので、6か月後には今見えている太陽の方向に今よりも3億km離れた宇宙に地球はいます。大気に包まれた地上にいると、地球が宇宙を飛んでいるイメージは持てません。見えないものをいろんな視点で考えてほしいことの一つとして話します。
7月27日(水)更新
生徒が、料理をまったくしたことがなかったのでゆで卵と目玉焼きを作ったという話をしてくれました。熱湯に卵をいくつか入れると、そのうちの1個の殻にひびが入って卵の中身が出てきて、慌ててしまったようです。生徒にとっては大変だったという話なのですが、私はそれを“いいなあ”と思いながら聞いていました。やってみようとしたこと。失敗するという経験をしたこと。どちらも大切なことです。失敗したことで料理をすることが嫌になってほしくないので、「大変だったけど、いいことしたね。」と笑顔で返しました。この生徒にとって、ゆで卵と目玉焼きが料理の始まりになってくれたらと思っています。
7月20日(水)更新
理科という教科は、見えないことが分かっていける教科です。植物がご飯を食べないのにどんどん成長していくのは、光合成という働きをして、自分で生きて成長するために必要なでんぷんを作っているからだとか、洗濯物が乾くのは、水の分子が洗濯物の中で運動をしていて、運動の勢いで洗濯物の外に飛び出してしまうからだとか。たくさん理科を勉強していくと、どんなことにも理由があるんだと思うようになります。そしてそれを人に当てはめてみたとき、人の行動や心の動きにも必ず理由があると思うようになって、その人のことを一生懸命考えるようになります。相手のことを思うときに思いやりも生まれます。みんなが理科という教科をそんな風にとらえることが出来たらいいのになあと思っています。
7月13日(水)更新
「課題やろう」と「昼まで課題やろう」の違いは、「昼まで」です。「ここまで課題やろう」との違いは「ここまで」です。ただやろうと思った人と「昼まで」や「ここまで」と思った人との違いはわずかのように思いますが、大きな違いになることがあります。ただやろうと思っただけなら、いつまででもどこまででも自由です。15分で終わったとしても、1ページで終わったとしても、「やったし」と言うことができます。「昼まで」や「ここまで」と思った人はその分だけ自由ではなくなります。15分や1ページで終わるわけにはいかないのでしんどいことですが勉強は進みます。勉強や用事をするとき、「昼まで」や「ここまで」のようにちょっとだけ条件をつけてみましょう。はかどり方が変わります。
7月8日(金)更新
6月20日頃から公立中学校の期末テストが始まり、今日で高校の期末テストが終わりました。今回もたくさんの生徒のテスト対策をしました。学校の事情、生徒の事情、教科の事情によってさまざまな状況になっていて、それでもその状況の中で何をさせてあげれば結果につながるかを考えてきました。そして、納得できる結果を出せた生徒もいれば、悔しい思いをした生徒もいます。結果を出せなかった生徒については、何が足りなかったのかを私自身が考える必要があります。ひとりひとりに対して次はどうしてあげるのがいいのか、ずっと考えていかなければなりません。もうすぐ夏休みです。夏休みには何をさせてあげたらいいのか、ひとりひとりに合わせて考えていくことが続きます。
6月29日(水)更新
自分の志望校のことで1年くらい悩み続けている高校生がいます。自分が進みたいと思うところと、いろいろな状況の折り合いがつかなくて困っていました。どうすることもできない追い詰められた気持ちになって、話しているときに泣いてしまうこともありました。それでも希望を捨てることは出来なくて、ずっとその気持ちは捨てないでやってきました。最近、進路についての情報を集めているうちに、これなら行けるんじゃないかというものが見えてきました。“希望がある”ということはとても大きな力になって、その生徒を笑顔にしてくれます。
6月22日(水)更新
期末テストの時期です。それぞれが目標を達成してくれたらと思っています。目標達成のために必要なのは「準備」です。問題を解くための知識や考え方の準備がしっかりできていれば大丈夫です。油断や思い込みをしないように気をつけてやって下さい。今、準備不足で「やばい」と思っている人、やるしかありません。「もっとこうしておけばよかった。」と思ったところで、過去を変えることはできません。今からでもやればやった分だけ結果は変わります。諦めないで出来ることをやって、少しでもいい結果を出しましょう。期末テストが終われば夏休みです!
6月15日(水)更新
今では考えられないことですが、私が小さかったころ、ポケットにはいつもマッチが入っていました。福島県の田舎で、田んぼと畑と山、そのすべてが遊び場でした。幼稚園の頃、初めてナイロン袋を見ました。肥料が入っていた袋です。「なんだこれは?」と思って燃やしてみました。火をつけるとシュワシュワと縮むような燃え方をして、どろどろになって、炎の色も紙とは違っていて、なかなか消えなかったので棒の先につけて“聖火ごっこ”をしました。糸を燃やしてみると、同じような白い糸なのに燃え方やにおいが違うものがありました。絹糸と木綿糸の違いで、たんぱく質と食物繊維の違いです。もちろん当時、理屈はまったくわかりませんでしたが、同じに見えても違うものがあるということを実体験していました。今ではやってはいけないことですが、燃やすということは私にとってとても大切な経験だったと思っています。
6月8日(水)更新
だれだって褒めてもらえたら嬉しいものです。たとえ大きな成果ではなかったとしても、自分が頑張っていたことをちゃんと見てくれていて、そこを褒めてもらえた時などとても嬉しいと思います。ですから、私たち講師は生徒たちをたくさん褒めてあげたいと思っています。でも、褒めてあげるにはどうしても必要なことがあります。それは、みなさんの変化です。今までとは違う何か。何も変わっていなければ褒めてあげられません。みなさんの最初の一歩。それさえあれば私たちは褒めることが出来て、そしたらそれが、みなさんの二歩目三歩目につながるかもしれません。最初の一歩を頑張ってください。私たちはちゃんとそれを見ていきます。
6月1日(水)更新
私のLINEのアイコンは、スーパーで買った大根の首のところを水栽培して新しい葉が出てきたところの写真です。そしてその背景画像は、その葉がどんどん成長して咲かせてくれた大根の花です。スーパーに行けば当たり前に売っている大根ですが、ほとんどの人は大根の花を見たことはないと思います。どんな花かな?と興味を持つ人さえそんなにはいないと思います。でも、大根は花をつける植物ですから必ず花は咲きます。誰からも気にしてもらえなくても、こんなにきれいでかわいらしい花を咲かせることを知ってほしくて、アイコンにしています。誰も気づかないようなところにも光るものがあって、それに気づける人でありたいと思っています。
5月25日(水)更新
勉強が出来ないという理由で塾にきた生徒を担当したら、まず基本問題が出来るようになるためのことをしていきます。どれくらいのことができるかなと思いながらやっていくと、思った以上にやれていることがあります。「あれっ?この子成績悪いはずなのに、なんでこんなに出来るの?」という感じです。少しずつ内容を進めていって、それでも出来ていくのを見ると、この子は勉強が出来ない子ではなくて、何かのせいでただやる気を出していなかっただけだとわかります。やる気になってもらえるようにさえすれば、出来ていくわけです。やる気を出したくなるようにしていくのが、その子に対する私の仕事になります。
5月18日(水)更新
スマホがなかったころ、自分の思いや考えを表明しようとすれば、だれかの前やみんなの前で言うしかありませんでした。そして、そんなことは出来ないから、思いや考えは内に秘めていました。ところが今は、多くの人たちがスマホを持っていて、LINEやInstagramやTikTokで自己表現をしています。「書き込む」ということがコミュニケーションのかなりの部分を占めています。そして、人前で言うより書き込む方が簡単に出来るので、言うことが出来ないようなことでも気軽に書き込んでしまって、人を傷つけることになっています。書き込む前に、これって本当にみんなに公開するようなことなのかを考えてもらえたらなあと思っています。
5月11日(水)更新
がんばって料理を作ったのに、あんまりおいしく出来なかったということがあります。「今度こそおいしく作ろう」と思えば、分量や手順を変えたりします。材料を変えたりするかもしれません。同じことをすれば同じ味になってしまうから何かを変えようとします。勉強も同じです。テストの結果が良くなくて、「今度こそいい点取ろう」と思うなら、何かを変えなくてはなりません。授業を聞く態度、課題をするタイミング、練習する回数、勉強する時間。「今度はがんばる」と言いながら、何も変わってない自分ってことはありませんか。前と同じ自分なら、前と同じ結果しか生みません。良くなるための何かを考えて、やってみましょう。その時、前とは違う結果が生まれます。
4月27日(水)更新
家の窓から見える柿木に薄緑色の葉がたくさんついてきました。冬の間はこげ茶色の枯れ木のように見えていたのに、3月ごろから薄黄緑色が現れて、今日は葉が風にそよいでいます。もしこの柿の木を朝見て、そして夕方見たとしても、「朝とは違うなー」とか「朝より成長したなー」と感じることはありません。2・3日くらいでも変化には気づかないかもしれません。でも、冬と比べると明らかな変化で、季節を感じてうれしい気持ちにもなります。今日だけを見ると何も変わっていない、成長なんかしていないように見えても、視点を変えると成長していることがわかります。人もそうだなあと思います。
4月20日(水)更新
「ノートをとる」というのは、「勉強が出来るようになる」という目的ための手段に過ぎないのですが、いつのまにかノートをとることが目的のようになってしまっています。たくさんノートに書いたり、きれいにまとめたりすることで学習できたように思い込んでいます。学習の内容は理解できていなくても、黒板や教科書を写したりすれば、勉強をしたような気になっています。ですからテストの後で、「あんなにたくさんノートに書いたのに、どうしてこの点数なの?」ということが起こります。家でノートまとめをするときや出来れば学校の授業でも、内容を理解した後で自分にとって必要だと思うポイントを書くようにしましょう。そうすれば、ノートをとることが学習になります。
4月13日(水)更新
目標に向かって進むとき、進む速さは人によっていろいろです。目標をしっかり見据えてタッタッタッと進む人。ゆっくりといろんな所を眺めながらのんびり進む人。早く目標にたどり着いた人は、たどり着いた先でいろんな経験をする時間を得ます。目標達成にプラスしてそれまでに出来なかった経験です。ゆっくりと目標に進む人は、たどり着くまでにいろいろなものを見たり、いろいろなことに気づいたりして、目標達成それ自身が経験となっていきます。性格も環境もみんな違うわけですから、いろんなたどり着き方があっていいと思います。大切なのは、今の自分がちゃんと目標に向かっているということです。
4月6日(水)更新
いよいよ入学や進級の時です。先日、大学生になった生徒の入学式の写真がLINEで届きました。羽ばたいてほしいと思っています。進級する生徒たちも、クラス替えで友達はどうなるか?担任の先生はどうだろうか?とドキドキしています。もうすぐ小学校も中学校も始まりますが、ちょっと困っている子もいます。自己紹介です。みんなの前で話すのが苦手な子、知らない人の前で話す時すごく緊張する子。もしかしたら小さい声しか出ないかもしれません。もしそんな子がいたら、わかってあげて下さい。ただ恥ずかしいだけです。「緊張してるんだなー」そう思う優しさだけ持っておいて下さい。
3月23日(水)更新
「継続は力なり」という言葉があります。目標に向かってコツコツと努力を積み重ねていくことが成功につながるという意味で、いろんな人が使っています。でも、この言葉は人を苦しめることがあります。目標に向かって続けることが大事という価値観は、目標を変えようとしている人に罪悪感を与えてしまいます。「続けられなかった人」というイメージです。今年も高校生が羽ばたいていきました。目標や夢を持っている生徒もいます。私は「夢が叶うといいね。」という言葉に加えて、こんなことを言います。「でも、もし将来、今の自分が知らない世界に出会って、そっちの方がしたいな、自分に合ってるなって思ったら、夢や目標を変えてもいいんだからね。続けられない人っていうのとは違うからね。」と。
3月16日(水)更新
もうすぐ4月です。入学や進級で、大きくも小さくも環境が変化します。制服や通学手段が変わり、クラスが変わり教科書やノートが変わります。そして、これまでの自分を変えたいと思っている人、今がチャンスです。なんでもない時に自分を変えようとするには、強い意志と行動力がいります。周りはいつも通りなのに、自分だけが変わろうとするのはしんどいことです。ところが今は、自分を取り巻く環境がどんどん変わっていきます。自分を変えたいと思うなら、この周りの変化に乗っかってしまいましょう。環境がきっかけを作ってくれます。変わっていく自分、変化した自分を想像して、そこに夢や希望をのせて4月を迎えましょう。
3月9日(水)更新
かつて生徒だった子が、おととい出産しました。なかなか子供が授からなくて不妊治療をしていたので、まさに待望の赤ちゃんです。まだ生まれたばかりだというのに、「昭和の育て方教えて」とか「勉強できて欲しいから努力家にさせる方法教えて」なんて言ってきました。この子自身がとても努力をした生徒だったので、「めっちゃ努力家の子だから、大丈夫だよ」と言うと、「自分は普通の成績をとるために必死やったけど、子供にはそれ以上のレベルの賢さになってほしいから」と言いました。生んだばかりでもそんな先のことを思ったりする・・・これが母親なんだなあと思いました。
3月2日(水)更新
「脳を使わない記憶」という話を生徒にします。もちろん、記憶には脳を使います。ここでいう記憶とは、感覚的に脳を使っていないと感じる記憶です。例えば朝、目ぼけていても何も考えていなくても「おはよう」と言えます。“朝のあいさつは何て言うんだっけ?そうだ!おはようだ!”なんていちいち脳を使わないで言っています。この感覚が「脳を使わない記憶」です。今、「ね、うし、とら、うー・・・」と十二支を3秒くらいで言えてしまう人がいたとします。この人も「ね、うし、とら・・・」は脳を使わない感覚で言えていると思います。口から勝手に出てくる感じです。本当に覚えないといけないことがあるなら、朝から晩までそのことを言い続けて下さい。「脳を使わない記憶」になります。
2月23日(水)更新
今回の受験で経済学部に合格した生徒に、昨日まで数学の授業をしていました。経済学部は文系に分類されていて、その生徒は高校1年の時しか数学を学習していなくて、入試にも数学はありませんでした。でも経済学を学ぶとき、たくさんの数学を使います。例えば、ラーメン屋の利潤を最大にしたいときラーメンを1杯いくらで売ればよいかを求めるには2次関数を使います。利率や複利計算での数年後の残高は数列を使います。指数関数・対数関数・微分積分など高校数学での多くの知識が必要です。昨日の最後の授業では、1次関数を積分すると台形の面積になることを見せてあげました。小学生で習った台形の面積と積分が繋がっていることがわかると「おー!」と言っていました。
2月16日(水)更新
「本気出したら出来るし。」「頑張ったら出来るし。」・・・「えっ、本気あるの?」「ほんとに頑張るの?」―“本気出したら”とか“頑張ったら”とかいう言葉は、出来るかどうかわからない不安な自分と向き合うのが怖くて、“きっと出来る”と思うことで安心しようとしている、とても弱い状態です。これでは試合や試験で戦えません。「たぶん出来る。」と言った生徒がいました。私が「たぶん出来るって言ってるうちは、出来た事実はどこにもないってことだよ。大事なのは本当に出来るっていう事実があることだよ。」と言うと、次の週、「先生、こんだけやった!」とプリントをたくさん差し出してきました。そして、「初めて自信ついた気がする。」と言いました。そうです。本当にやった人だけが自信を持てます。
2月9日(水)更新
日曜日に嵐山にある嵯峨美術大学に行ってきました。以前担当していた生徒が制作展をすると知らせてきたので行ってきました。その生徒の専攻は染織で、今回の作品はマフラーとコートでした。繭から生糸を手で紡いで真綿を作りそれを縦糸にして、横糸はウール。色は、臭木(くさぎ)という植物の実と葉を使って染めてありました。鮮やかなブルーの実を集めるのが大変だったそうです。草木染の色はそれ自体が優しいのですが、機織り機でひとつひとつ手織りしたマフラーは優しさそのもので、「こんな優しいもの作るような人だったっけ?」と冗談を言いながらも、その生徒の根気強さとやさしさにとても嬉しくなりました。この春から4回生なので、就職の話などもして帰ってきました。塾の講師をしていて良かったと思うひとつです。
2月2日(水)更新
「今まであまり集中できていなかったので、これからはもっと集中するようにしたい。」と生徒が言いました。私が「どうやったら集中できるの?」と聞くと、生徒は答えに詰まってしまいました。「集中する」というのは、イメージだけで言えてしまう言葉です。ですから、どうすれば集中できるかをあまり具体的に考えないで使っています。でも、具体的な方法があります。それは自分に適度なプレッシャーをかけることです。「次のシュートを決めなければならない。」「この計算をノーミスでしなければならない。」「この授業で理解できなければならない。」こう思えば自然と集中します。練習の時からプレッシャーをかけていれば、集中も出来るし、試合や試験でのプレッシャーにも強くなります。
1月27日(木)更新
出来なかったことが出来るようになった生徒や、自信のない表情でいたのに生き生きとした顔になってきた生徒を見ると、こちらが元気をもらえてとてもうれしい気分になります。そしてそれが受験生で、合格して塾を去るとき、私にはその生徒が可能性の塊に見えます。「羽ばたけ!」という気持ちです。自分の可能性を知っている人はいません。やってみなければわかりません。生徒たちには、「自分はこんなもん」なんて思わないで、やりたいことを見つけたらどんどんやってほしいと思います。ダメだったらどうしようと心配になるかもしれません。でも、その時はまた新しい何かを見つければいいだけです。道はたくさんあります。たくさんの道にそれぞれ可能性があります。
1月19日(水)更新
コロナ感染の勢いが止まりません。宇治市立の学校では、昨日、小学校13校27名、中学校3校3名の感染が報告されています。京都市や私学も含めると相当の数だと思います。感染予防を徹底して、みなさんが感染しないことを祈っています。学校で感染者が出た場合ですが、臨時休校や学年閉鎖になれば、該当する生徒さんには塾の授業のお休みをお願いします。学校に登校できている場合は、塾にも通常通り来ていただいて構いません。今は受験シーズンですから、塾生や講師から感染者が出ると大変なことになります。くれぐれもコロナ感染になりませんように、気をつけていきましょう。
1月12日(水)更新
英単語でも漢字でも、そのほか何でも「覚える」って大変です。1時間勉強をして頑張って覚えたつもりでも、次の日になるとたくさん忘れてしまっていることがあります。そんな時、せっかく頑張ったのに「あーあ」と思ってしまいます。でも、もともと勉強は1時間やったくらいで覚えられて忘れなくなるほど簡単ではありません。簡単に覚えられる魔法もありません。ですから、何回も何回も覚える努力が必要です。忘れそうになったらまた覚えようとする。忘れそうな自分と覚えようとする自分との戦いです。「覚えたい」と強く思う気持ちがあれば、覚えようとする自分が最後は勝ちます。面倒なことですが、何回でもやりましょう。きっと出来ます。
1月5日(水)更新
明けましておめでとうございます。一旦落ち着いていたコロナ感染も、オミクロン株の出現でまた心配なことになっています。大変なことにならないようにと祈るばかりです。・・・私事ですが、正月は孫4人が来てくれました。一番下の2歳の孫が「リンゴジュース飲みたい」と言うのであげると、ニコニコ顔で飲んでくれました。2歳ってリンゴジュースが飲めるだけでこんなにいい笑顔になれるんだと思いました。年齢を重ねていろいろなことを知り、いろいろな物が手に入ったり出来たりするようになると、リンゴジュースくらいでは笑顔にはならなくなります。でも、コロナ禍で不自由な生活を強いられている今は、2歳児のリンゴジュースで笑顔になれるような些細な事に喜びを感じられる感性でいたいと思いました。